企画展示 中国の工芸 展

コロナ禍により、昨年開催予定であった「益子×セントアイヴス100年祭」は改めて本年に開催することになりました。100年前、濱田庄司とバーナード・リーチはイギリスのセントアイヴスにリーチポタリーを設立し、イギリスの古陶スリップウェアの研究と再現に努めました。産業革命の華やかなイギリスにおいて、地方の手仕事のスリップウェアの温かみを探求した試みは、その後に興る民芸運動へと繋がっていきました。

また、この時期は濱田庄司は中国の陶芸技法の研究を自作に生かし、イギリスのデザインと中国の模様を生かした作品はロンドンで開催した濱田の個展で好評を博しました。民芸運動発足後の、濱田の幅広い収集活動においても中国の工芸品はコレクションの中核を成すものであり、漢時代から明時代、中国の様々な名窯や民窯、奥地から台湾まで、陶器や染織などを収蔵しています。

バーナード・リーチも香港生まれであり終生中国文化の影響が濃く、作風にも東洋的な意匠が多く見られます。リーチは晩年、念願の中国での作陶を挑戦するべく渡中したこともありました。

濱田とリーチの中国への深い憧憬から、次回「リーチと濱田Ⅱ」展への紐付けとして「中国の工芸」を展覧いたします。

新企画展「中国の工芸」展 1号館にて開催。2021年1月5日(火)~6月6日(日) 

※常設展も入れ替えいたしました。どうぞご覧ください。