益子参考館円座⑭昔ながらの民家ー土壁の構造、荒壁用土作り

満席となりました。ただいまキャンセル待ちを受け付けております。申し込み締め切り10月18日正午まで。

濱田の工房の土壁 地震と経年劣化により化粧が剥がれ荒壁が露出している

昔ながらの暮らしの場であった民家を知ろう

近代化が進んだ都会に生まれ育った濱田庄司は、イギリスに渡って田舎の健やかで創造性に満ちた暮らしに感銘を受けて帰国後、益子という地で陶芸の仕事をするにあたり、生活全般をその土地の生活様式に合わせ、健やかな暮らしぶりから作品に美しさが宿るよう努めました。食は季節の移り変わりに添った自給自足、着るものは地元の手仕事による衣類を纏い、住まいは古い近在の建物のみを移築するなど、徹底して昔ながらの暮らしを大切にしました。

濱田が暮らしたような古民家は、時代とともに珍しくなりそれを建てる技術を持った者も少なくなりました。職人の見事な技術と手仕事が生活に密着していた頃の人々が作り上げた、味わい深い創作物であるその建物での暮らしは、今から全てを取り戻せるものではありませんが、幸い一部が濱田庄司の意志によりここに残され私たちはかつての風景を想像することができます。

このシリーズでは、来館者に昔ながらの暮らしの一部である古民家の作りについての、知識を得、感じてもらうことにより、多くの方にその価値に目を向けていただく機会となることを望み、さまざまな企画を行います。

場所:濱田庄司記念益子参考館 濱田の工房(益子参考館細工場 益子町指定有形文化財、日本遺産「かさましこ兄弟産地が紡ぐ“焼き物語”」構成文化財)

益子参考館円座⑭昔ながらの民家-土壁の構造、荒壁用土作り 

内容  土壁の構造が明らかになるように、講師が壁の骨組みを残して土を除去する作業を、説明を受けながら見学します。除去された土を再利用するため、参加者も加わって細かくほぐし、それを材料に砂、粘土、水等を加え攪拌し寝かせ、荒壁用の土を作ります。

お願い 作業用手袋、長靴、など汚れても良い服装で。手拭きタオル、マスクなどもご持参ください。お昼は各自で済ませてください。

講師  望月崇史氏(大工)、萩原潤氏(設計士)

日時  2021年10月26日(火)10:00~16:00 (12:00~13:00お昼休憩)

参加者 15名 参加費1000円(入館料別途800円)

申込方法 電話(0285-72-5300 9:30~16:30 月曜休館) 、メール(info.sankokan(a)gmail.com宛 ※(a)を@に変換して入力してください。)、土祭Peatix(土祭2021公式サイトにて後日公開) 申し込み締め切り10月18日正午

講師紹介

●望月崇史氏

大工、2級建築士

1981年生まれ

2004年 会津下郷町大内宿出身の親方に弟子入り 古民家の解体・移築・再生に携わる

2014年 独立。2015年会津から益子町に古民家の解体移築の仕事をきっかけに茂木町に移住

2017~2019年 北関東から東北の古民家数件を解体・移築

2020年 自宅の古民家を現地再生中

●萩原潤

萩原潤建築設計事務所主宰設計士

1981年生まれ

高校を卒業後、渡欧し各国を廻り帰国。大学卒業後ポルトガルに渡り建築事務所、植物園に勤務した後、栃木県益子町に移住。

『土祭2015~この土地で生きる祭り~』の事務局を務め、2016年より益子町にて、土地を知り得ることから始める設計を試みる。現在、大工の望月氏と共に、古民家の改修、移築、実測に携わる。

◯「円座」とは人々が輪になって腰かけること。

濱田庄司は生前、かつて住まいであり制作の場であった、ここ益子参考館で、囲炉裏や工芸品を囲み輪になり友人・来客と分け隔てなく語り合っていました。その輪は濱田庄司の温和な人柄の記憶とともに世代を超えた今でもリンクしています。しかし、時を経て記憶は薄らぎいでゆきます。生涯をとおして濱田が伝えたかった感覚・空気を今、掘り起こす必要があると考えます。

「益子参考館円座」では、濱田の世界観を有している益子参考館という場所で、様々な角度からの文化的イベントを通じ新たなひとの輪をつくり、今に生きる私たちがあらためて物を見る眼や感じる心を養いながら

再発見・共有していくことを試みます。

〇こちらのイベントは益子町で開催されています、「土祭2021住民プロジェクト」に参加しています。社会情勢により自治体の方針に則り参加条件や内容を変更することがありますので、ご承知おきください。詳しくは以下の公式WEBサイトをご参照ください。

主催:公益財団法人濱田庄司記念益子参考館 

お問合せ 電話0285-72-5300(9:30~16:30 月曜休館)