展示替え・メンテナンス休館と、次回【1号館企画展示「アジアの人びと 生活の品々」】のお知らせ 

現在の、特別展 濱田庄司生誕130年記念「濱田庄司の作陶」は6月29日(日)で終了いたします。
6月30日(月)~7月11日(金)は展示替え、メンテナンスのため休館いたします。

次回企画展示について

企画展示「アジアの人びと 生活の品々」

会   期:2025年7月12日(土)~12月14日(日)

開催場所:1号館展示室

今回の企画展示は、濱田庄司の収集品の中から生活の端々に潜む大切な品々に意識を戻し、私たちと近しいアジア圏の人びとの暮らしに寄り添っていた生活の道具を中心に展覧いたします。

濱田自身が陶器制作の表現者であることから、その収集を見ても東洋、アジアの収集といえば、「李朝」と呼ばれる李氏朝鮮時代(朝鮮王朝時代)の祭器や中国の宗、元、明時代の銘品から目を背けることは不可能でありました。また観る側も、しばしば希少な銘品の洗練された美と力強い表現に目を奪われることとなります。

しかし、彼の膨大な蒐集を改めて見ると、その大多数を占めるのは、暮らしの傍らにまるで空気のように存在する生活道具であり、その中にも濱田が等しく美を見出していることが確認できます。また、その物らは誠実な物の造りや技術もさることながら、大切に扱っていた使い手の存在がさらに物自体を良くしていることも感じられ、作り手と使い手が共に美しさを築き上げている様子も垣間見えます。

時代と共に失われた文化、産地も散見され、現在では貴重な資料となっているインド、インドネシア、タイ、台湾、中国、朝鮮の他、琉球、アイヌなど日本各地、人々の豊かな生活から溢れ出る美しさを宿す品々に、しばし眼を留めいただければ幸いです。